オルカンに投資した場合、どれくらいのリターンが得られるの?
オルカンって何に投資しているの?この先、大丈夫?
こんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
2024年のNISA制度の改正を受け、投資を始める人が多くなってきました。
その中でも注目を集めているのが、通称「オルカン」
「オルカン」とは、投資信託の銘柄で「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の略称です。
その名のとおり、全世界の株式を主要な投資対象にしているため、リスクが分散されていて長期投資として最も人気のある投資商品。
「オルカンに投資したらどのくらい資産が増えるのか」と疑問に思う方も多いはず。
そこで、この記事では、「オルカンに一括で100万円を投資した場合、10年後、20年後、30年後にどれくらいの資産額になるのか」についてご紹介します。
あくまでシミュレーションですので、くれぐれも投資は自己責任でお願いします。
また、「オルカン」と同じく人気のある「S&P500」のシミュレーションはこちらの記事で確認してください。
考えられる想定利回り(過去からの分析)
オルカンを長期間保有する上で、最も大切なのは「利回り」です。
オルカンに投資すると、どれくらいの利回りを得られるのでしょうか。
オルカンの過去の成長率は、以下のとおりです(例えば、コロナ禍などの時期のように前年度よりも下落している年もあります)
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過去30年間の成長率 年間平均8.7%
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過去20年間の成長率 年間平均9.9%
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過去10年間の成長率 年間平均13.2%
過去の成長率のとおり成長する保証はありませんが、これらの過去の成長率どおりの成長があった場合を想定して、シミュレーションをします。
シミュレーションではこちらを使って計算します。
オルカンに100万円を一括投資 10年保有した場合
例えば、今、オルカンに100万円を一括投資した場合、10年後でいくらになるのでしょうか。
- 過去30年間の成長率(毎年8.7%)を想定した場合、約230万円
- 過去20年間の成長率(毎年9.9%)を想定した場合、約257万円
- 過去10年間の成長率(毎年13.2%)を想定した場合、約345万円
どの想定でも、元金(100万円)の2倍以上の資産額となりました。
これは、複利という効果に影響するもので、時間をかければかけるほど、坂を転がる雪だるまのように時間をかけると、どんどん大きくなっていきます。
オルカンに100万円を一括投資 20年保有した場合
では、次に、オルカンに100万円を一括投資した場合、20年後でいくらになるのでしょうか。
- 過去30年間の成長率(毎年8.7%)を想定した場合、約530万円
- 過去20年間の成長率(毎年9.9%)を想定した場合、約660万円
- 過去10年間の成長率(毎年13.2%)を想定した場合、約1193万円
ここでも複利の効果は一層大きくなります。
成長率で差はあるものの、どの想定でも資産額は少なくとも5倍以上となります。
複利は時間をかければかけるほど効果は絶大になります。
オルカンに100万円を一括投資 30年保有していた場合
では、最後に、例えば、オルカンに100万円を一括投資した場合、30年後でいくらになるのでしょうか。
- 過去30年間の成長率(毎年8.7%)を想定した場合、約1221万円
- 過去20年間の成長率(毎年9.9%)を想定した場合、約1698万円
- 過去10年間の成長率(毎年13.2%)を想定した場合、約4124万円
ここでも複利の効果は一層大きくなります。どの想定でも、複利の効果により元金の10倍以上の大きな資産に膨れていることが分かります。
いわゆる「老後資金問題」もこれで解決できるかもしれません。
そもそも「オルカン」という投資方法とは?
上記のような魅力的なリターンを得られる可能性のあるオルカンですが、どのような投資方法なのでしょうか。
オルカンは指数に連動する(ことを目指す)金融商品
オルカンとは、「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)」という指数に連動することを目指して運用するファンド(金融商品)です。
この指数は、米MSCI社が開発した先進国および新興国に上場する2,900超の銘柄の時価総額をベースに作成されいます(全世界の約85%)。
このため、オルカンは、このような指数の動きに合わせた運用を目指すので実質的に世界中の多くの銘柄に分散投資することが可能となります。
構成銘柄
オルカンには、様々な国の企業が含まれ多種多様な業種の企業が含まれ分散されているという点が特徴的です。
また、構成銘柄は、MSCI社が各国の経済の発展度合いや株式市場の流動性などを考慮し、基本的には毎年見直しを行ないます。
例えば、直近では、2022年には、ウクライナ侵攻に伴なう各国からの制裁によって投資が制限されていることなどを踏まえ、ロシアの関連企業が除外されました。
構成銘柄についても、株式の流動性や時価総額などの面で基準が設けられており、四半期(毎年2、5、8、11月)毎に見直しが行なわれます。
いったん購入すると、全ては投資機関でメンテナンスを行ってくれるので、手間がかからないというのが最大のメリットといえます。
オルカンに100万円を投資し長期間保有した場合のリスク
オルカンに100万円を一括で投資する場合には、投資後に起こり得るリスクも想定しておかなければなりません。
特に、長期間であればあるほど、以下の事項が発生するリスクも高くなります。
市場の急変動
歴史的に見てもコロナショックなどのような局面においては急激な市場の変動があり、オルカンも乱高下したことがあります。
また、過去オルカンの成長率は好調だったといえますが、このような状態が継続するかは分かりません。
このようなことから、シミュレーションの際には、過去の実績を参考にしつつも、世界経済がどう変化するのか、その要因となりそうな事情は何かなど、オルカンの投資成果に影響を与える事情を具体的に予測しておくことが大切です。
為替リスク
オルカンへ投資する場合には、購入までの間に外貨に交換しなければなりません。
そこで、注意しなければいけないのは、為替レートの変動です。
例えば、オルカンに100万円を投資した場合に保有中に円高が進行した場合には、オルカンで得る利益と為替による損失が相殺されてしまい、利益がでない、または元本割れするリスクが発生します。
為替は、国家間の金利の差、経済成長率の差、政治的な安定性、戦争や紛争、要人の発言ななどで大きく左右されます。
オルカンは、日本で「円」を使って投資する以上、為替がどのように動くかということも予測して慎重に投資する必要があります。
積立投資との比較
オルカンに100万円を一括で投資した場合には、その後、値動きは全て静観しなければなりません。
例えば、100万円を一括投資した翌日に大暴落があり、10万円に価格が下落してしまった場合には、何もできません。
一括投資には暴落を受けて入れなければばらない「時間のリスク」があります。
この点、例えば、毎年10万円ずつ積立投資した場合には、上昇しても購入し、下落しても購入するので、結果的に、平均的なコストで購入したこととなるというメリット(ドルコスト平均法)を享受できます。
特に、相場のタイミングを見極めるのが難しい一般投資家にとって、積立投資はリスクを分散しやすいとされており、多くの投資家が積立投資しています。
これに対して、一括投資する場合には、「なぜこのタイミングで一括投資するのか(なぜ積立投資しないのか)」という明確な理由を持って臨む必要があります。
オルカンを一括購入する方法
オルカンは人気の商品ですので、概ねどこの証券会社でも購入できます。
と、いうことは安心感と手数料の安さで比較するのが大切です!
国内株式取引のシェアNO.1で業界屈指の手数料の安さが特徴的なのは、この証券会社です。
オルカン以外の投資信託なども豊富に備えられており、魅力的なラインナップから優良な商品を選択することができます。
筆者も投資を始めて以来、お世話なっている証券会社です。是非口座開設をご検討ください!
まとめ
この記事では、「オルカンに100万円を投資した場合、10年後、20年後、30年後にどれくらいの資産額になるのか」をご紹介しました。
過去のオルカンの成長率をベースとしたシミュレーションでしたが、過去の実績のように未来も実績が出せるかどうかは分かりません。
もしかしたら、過去の実績以上の実績が出るかもしれません。
大切なのは、想定されるシナリオを基に具体的な数字で検討することです。その際には、各種リスクを考慮する必要もあります。
世界経済の将来を予測しつつリスクも加味して、この記事でご紹介したシミュレーターなどを使って、主体的に投資を検討して購入しましょう。
おまけ
筆者は、家庭内での金融教育を進めています。
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今回は、以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。
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