損益計算書とか貸借対照表って何?投資に必要?
何が書いていて、どう活用するの?
こんな疑問をお持ちの方もおられるのではないでしょうか。
投資を始めると、企業の財務状況を理解することが重要になります。
そのために役立つのが、損益計算書(PL)と貸借対照表(BS)です。
これらは財務諸表といわれ、株式会社であれば作成する義務がある、いわゆる健康診断書のようなものです。
しかも全世界共通のフォーマットであるため、例えばトヨタでもアップルでも同じ構成となっています。
これらの財務諸表を正しく理解し、分析することで、投資判断の精度を高めることができます。
これらの財務諸表は簿記の勉強をすれば、誰でも簡単に確認することができます。
実際に、筆者も簿記の資格を保有して投資の銘柄選定の場面で活用しています。
そこで、この記事では、損益計算書と貸借対照表の基本的な見方と、投資での活かし方についてわかりやすく解説します。
損益計算書(PL)とは?
損益計算書は、企業の一定期間における経営成績を示す財務諸表です。
毎月の家計簿の家計収支を思う浮かべるとイメージしやすいかもしれません。
具体的には、売上高、費用、利益などを記載し、企業がその期間中にどれだけの利益を上げたかを示します。
損益計算書は通常、以下のような構成になっています。
特に筆者が注目しているは、以下の点です。
売上高:企業の主要な収入源です。製品やサービスの販売による収入を示します。
売上原価:売上に直接関連する費用です。製品を製造するための材料費や労務費などが含まれます。
売上総利益:売上高から売上原価を差し引いたものです。企業の基本的な収益力を示します。
営業利益:売上総利益から販売費および一般管理費(販管費)を差し引いたものです。企業の本業による利益を示します。
経常利益:営業利益に営業外収益を加え、営業外費用を差し引いたものです。企業の通常の経営活動による利益を示します。
純利益:経常利益から特別損益や税金を差し引いた最終的な利益です。企業が最終的にどれだけの利益を得たかを示します。
貸借対照表(BS)とは?
貸借対照表は、企業のある時点における財務状態を示す財務諸表です。
家計における自分の持っている資産や借金の一覧表などを思う浮かべると分かりやすいと思います。
損益計算書がフローのものに対して、貸借対照表はいわばストックのものとも言えます。
具体的には、企業が保有する資産、負債、純資産を記載し、企業の財政的な健全性を示します。
貸借対照表は通常、以下のような構成になっています。
いろんな項目があって圧倒されますが、筆者が特に重視しているのは、以下の項目です。
資産:企業が保有するすべての経済的価値のあるものを示します。流動資産(現金や売掛金など)と固定資産(設備や土地など)に分かれます。
負債:企業が返済しなければならない義務を示します。流動負債(買掛金や短期借入金など)と固定負債(長期借入金など)に分かれます。
純資産:資産から負債を差し引いたものです。企業の自己資本とも呼ばれ、企業の財務的な健全性を示します。
投資での活かし方
では、どうやって、損益計算書と貸借対照表を投資に活かしていけばいいのでしょうか。
特に個別銘柄の選定の時に効果を発揮します。
収益力の評価
損益計算書を使って企業の収益力を評価します。
特に、売上高や営業利益の成長率を確認することで、企業が成長しているかどうかを判断できます。また、純利益の推移を確認することで、企業の全体的な収益力を評価します。
財務健全性の評価
貸借対照表を使って企業の財務健全性を評価します。
流動比率や自己資本比率を確認することで、企業の短期的および長期的な支払い能力や財務的な安定性を判断できます。
リスク管理
損益計算書と貸借対照表を組み合わせて、企業のリスクを評価します。
例えば、負債が多い企業は、金利上昇や景気の悪化に対して脆弱である可能性があります。
負債比率(負債/総資産)を確認することで、企業のリスクを評価し、投資判断に役立てることができます。
投資のタイミングの判断
財務諸表を分析することで、企業の成長サイクルや市場環境に応じた投資のタイミングを判断できます。
例えば、成長期にある企業は、収益力が向上しているため、投資する価値が高いと判断できます。
まとめ
損益計算書と貸借対照表は、企業の財務状況を理解し、投資判断を行うための重要なツールです。
損益計算書を使って収益力を評価し、貸借対照表を使って財務健全性を評価することで、リスクを管理しながら効果的な投資を行うことができます。
投資初心者の方は、これらの財務諸表の基本的な見方を身につけ、投資判断に役立ててください。情報に基づいた投資を行うことで、安定した資産運用を目指しましょう。
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