はじめに
「お正月といえば「お年玉」!
今年(2024年)の年始も、我が家の高校生の長男(高1)、次男(小4)、長女(小2)は、お年玉を手にして嬉しそうにしていました(学年は当時)。
ところが今年は、突如、親からこんな指示が!
「今年のお年玉は全額投資に使いなさい!」
子どもたちは驚きながらも、「投資って何?」と興味津々。
この提案をきっかけに、家族全員でお金について学ぶ挑戦が始まりました。
親の意図:「お金の働かせ方を学ぼう」
「どうして投資するの?」と子どもたちが質問してきたので、私はこう答えました。
「お金は、ただ持っているだけじゃなくて、自分で働いてくれることもあるんだよ。」
「でも、その仕組みを知らないと使いこなせない。今回のお年玉を使って、その仕組みを勉強するんだよ!」
長男は「それって株とか?学校でちょっと聞いたことある!」と早速興味を示し、次男は「本当に働かなくてもお金が増えるの?なんだか怪しいなあ!」と疑いの目。
長女は「増えたらパン屋さんをやるのに使えるかな?」と、無邪気に夢を語りました。
家族全員で投資先を選ぶまでのプロセス
リビングに集まり、子どもたちそれぞれが興味を持った株や債券、個別株と投資信託・ETF、日本と米国の違いなど基本的な説明をした上で、投資先を選ばせました。
我が家ではインデックス投資や高配当株投資で資産形成していますが、お年玉とはいえ、子供たちのお金ですから、自由な発想で選択してもらうことにしました。
その結果・・・
長男(高1):株式投資で未来を分析する=日本個別株投資
簿記を学び始めていた長男は、「将来性のある企業を探したい!」と企業のHPなどから貸借対照表や損益計算書を見ながら真剣に考えました。
「この会社、利益率が安定しているし、これから伸びそうだね!」と話し、候補を絞り込みました。
次男(小4):投資信託でコツコツ増やす=米国高配当株ETF
次男は「たくさんの会社に分けて投資するのが安心できそう」「配当金をもらいたい」を選択しました。
「一つの会社だけだと怖いけど、これなら大丈夫!」と納得していました。
長女(小2):インデックス投資+トルコ債!?
長女は「将来パン屋さんを開くためのお金を増やしたい!」という夢を叶えるため、インデックス投資を選択。シミュレーションの画面を見ながら「10年後にどれくらい増えるのかな?」と期待に胸を膨らませていました。
そして年率30パーセントというトルコ債の広告が目に入り、衝動買いをしていました。
1年後の成果:含み益と分配金で得た成長
1年間の投資を経て、それぞれが得た成果がありました。
それ以上に、子どもたちは投資を通じて多くの気づきを得ました。彼らの発言の一部を紹介します。
長男の気づき
長男は自分が選んだ株式が成長し、含み益が出て一部を売却して利益を得ていました。また、配当金を得られたことで大きな達成感を得ました。
■分析力とタイミングの大切さ
「株って、企業の状態を見ればいいと思ってたけど、そうじゃないんだね。買うよりも売るのが難しいね。」
■投資は未来を予測する力が必要
「会社の利益だけじゃなく、社会の流れとか、どんな技術が求められてるかも大事なんだね。」
■短期の利益ではなく長期の視点
「値上がりしてるからといってすぐ売るんじゃなくて、もっと成長を待つ方が良い場合もあるんだ。」
■自分の選択に責任を持つ
「自分が選んだ会社だから、良くても悪くてもちゃんと結果を受け止めないといけないと思った。」
次男の気づき
次男はETFでコツコツと分配金を得る中で、「お金が増える仕組み」を具体的に実感しました。
■リスクを分散する大切さ
「1つに全部お金を使うより、たくさんの会社に投資してるから、どこかが失敗しても全体としては大丈夫なんだね。」
■小さな成果が積み重なる楽しさ
「毎回少しずつの配当金(分配金)だけど、1年経ったらこんなに増えてる!コツコツが大事なんだね。しかも使っても、またもらえるのはうれしい!」
■自分のお金を計画的に使う癖
「増えた分を使っちゃいたい気持ちもあるけど、もっと貯めてみたらどうなるかなって考えるようになった!」
■為替の不安定さ
「ドルでもらうから1回円に換えないといけないけど、毎日交換率(為替レート)が変わるから不安だ。」
長女の気づき
長女はインデックス投資で含み益を確認しながら複利を意識して時間の大切さを実感したようです。また、ハイリスクハイリターンも学ぶことができたようです。
■時間をかけること
「まだ具体的なお金はもらえていないけど、少しずつ増えている。10年後にたくさんのお金になってるのが楽しみ!」
「お年玉がただ貯金するだけじゃなくて、買ってからは何もしていないのにもっと増えるなんて、面白い!」
■入金力の重要性
「もっと買うお金があったら、お金はもっと早く増えるんじゃないかな。」
■ハイリスクハイリターンの怖さ
「こんなに(値動きを見て)しんどいなら買わなかったらよかった。もらえるものが大きい分、損する可能性も大きいんだね」
配当(分配金)でジュースを買った感動の瞬間
投資の成果として得た配当金や分配金を使って、子どもたちが「ジュースを買おう!」と提案してくれた日がありました。
お調子者の次男がジュースを飲みながら言いました。
「これ、自分のお金で買ったんだよね。いや~配当金で飲むジュースはうまいな~!」
その言葉を聞いて、私は胸が熱くなりました。ただお年玉を使うだけではなく、それを家族と分かち合い、喜びを感じられる経験を持てたことが何よりの成果だと感じました。
「来年はもっとたくさん配当金をもらったらもっとたくさん買えるね」と長女がw
完全に味をしめたようです(そんなことよりトルコ債はどうするの?)。
親の感想:お年玉は「お金以上の価値」を生む
実は我が家の大人たち(親)も、つい最近で「労働力以外のお金の稼ぎ方」、そして、「貯金以外のお金の増やし方」を学びました。
それをいち早く子どもたちにも伝えたくて実験的にお年玉投資を始めましたが、子どもたちは想像以上にいろんなことを学んでくれたようです。
単にお金の増やし方だけではなく「資本主義で1番大切なものは資本(お金を生み出す装置)を持つこと」のほかに「未来を見据える力」や「自分の選択に責任を持つ力」など、人生において大切な力を少しずつ身につけています。
まとめ:お年玉を未来のために使おう!
お年玉は、ただのお小遣いではなく、子どもたちが「お金の使い方」や「未来を考える力」を学ぶ最高のきっかけです。
子どもにとっては多額のお金が一度に入るタイミングでテンションも上がっているからこそ、お金の教育が刺さりやすい時期です。
ぜひ、お正月は、お子さんと一緒にお年玉を使った投資を考えてみてください。
おまけ
このたび、我が家では、子供へのお金の教育について実践した模様を電子書籍(kindle版)にして出版しました!その書籍がこちらです!
我が家で行った家庭内起業の模様をまとめたものです。お子さんのマネーリテラシーを向上させたい方は必見です。
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