債券の格付けって誰がどう決めているの?
投資するときにはどんな点に注意が必要?
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
債券は、一定の利回り(利子)が安定的に得られるため、高配当株とともに継続的に人気のある金融商品です。
芸能人に格付けをつけるテレビ番組が流行っていましたが、債券にも「格付け」が存在し、投資判断の上ではとても大切な要素になります。
そこで、この記事では「債券の格付け」についてご紹介します。
債券とは?
債券は、国や地方公共団体、会社等が、多数の投資家からお金を借りるときに発行します。
「公共債(国または政府系機関、地方公共団体等、公的な団体が発行したもの)」と「民間債(一般の法人等民間の団体が発行したもの)」に分けられ、発行体によって呼び方が異なります。
国が発行する債券を「国債」、地方自治体が発行する債券を「地方債」、民間事業会社が発行する債券を「社債」といいます。また、通貨、発行場所、発行体(債券の発行者)のいずれかが外国である債券を「外国債券(外債)」といいます。
格付けの概要
債券の格付けは、発行体(企業や政府など)の信用度を評価する指標です。格付け会社が発行体の財務状況や経営の安定性を基に評価を行い、信用リスクをランク付けします。
この評価により、投資家は発行体の信用リスクを把握し、投資判断を行う際の参考にします。
代表的な格付け会社
代表的な格付け会社には、以下のようなものがあります
これらの会社は、独自の評価基準に基づいて債券の格付けを行っています。
投資適格格付けと投機的格付け
具体的な格付けは以下のとおりです。
- AAA:最も信用度が高く、債務不履行のリスクが極めて低い。
- AA:信用度が非常に高いが、AAAより若干リスクが高い。
- A:信用度が高く、リスクは低い。
- BBB:信用度が良好で、リスクは中程度。
- BB:信用度は低く、投機的要素が強い。
- B:債務不履行のリスクが高い。
- CCC:非常に高いリスクがあり、債務不履行の可能性が高い。
- D:デフォルト状態、またはデフォルト寸前
上記の中で、投資適格格付けは、発行体の信用度が比較的良好であり、債務不履行のリスクが低いとされる格付けです。具体的には、BBB以上の格付けが該当します。
投資適格格付けの債券は、安全性が高いため、主に保守的な投資家に人気があります。
一方で、投機的格付けは、発行体の信用度が低く、債務不履行のリスクが高いとされる格付けです。
具体的には、BB以下の格付けが該当します。投機的格付けの債券は、高リスク・高リターンを狙う投資家にとって魅力的です。
ただ、格付けはあくまで発行体の信用度の相対的な位置づけを示すものであり、絶対的な評価ではありません。
格付け会社の意見に基づいているため、同じ債券であっても格付け会社によって評価が異なることがあります。
そのため、複数の格付け会社の評価を参考にすることが重要です。
投資適格格付けの留意点
投資適格格付けは、発行体が経営破たんする可能性が低いことを示していますが、絶対に安全であるとは限りません。
例えば、AAA格付けの企業でも、突発的な経済危機や業界の変動により経営状況が悪化する可能性はあります。
したがって、投資適格格付けの債券に投資する際にも、リスク分散を図ることが重要です。
投機的格付けの留意点
投機的格付けの債券は高リスクですが、高い利回りを提供するため、リスクを取ってでも高リターンを狙いたい投資家にとって魅力的です。
ただし、投機的格付けの債券に投資する際には、発行体の財務状況や経営戦略を詳しく調査し、リスクを十分に理解することが必要です。
投資適格格付けと投機的格付けの債券を選ぶポイント
では、投資又は投機する債券を選ぶには具体的にどういった点がポイントになるのでしょうか。
1. 複数の格付け会社の評価を確認
同じ債券でも格付け会社によって評価が異なることがあるため、複数の格付け会社の評価を確認することが重要です。これにより、より正確な信用リスクを把握できます。
2. 発行体の財務状況を調査
格付けだけでなく、発行体の財務諸表や経営戦略を調査することで、より深い理解を得ることができます。発行体の収益性や負債の状況を確認し、将来的な経営安定性を見極めましょう。
3. 分散投資
投資適格格付けの債券であっても、投機的格付けの債券であっても、一つの銘柄に集中投資することは避け、分散投資を心掛けることがリスク管理の基本です。
複数の発行体や異なる業界に分散投資することで、リスクを分散し、ポートフォリオ全体の安定性を高めることができます。
4. 自分のリスク許容度を考慮
投資を行う際には、自分のリスク許容度を考慮することが重要です。
高リスク・高リターンを狙う投機的格付けの債券に投資する場合でも、自分がどの程度のリスクを取れるかを明確にしておくことで、冷静な投資判断ができるようになります。
まとめ
債券投資において、格付けは重要な指標の一つです。投資適格格付けと投機的格付けの違いを理解し、自分の投資スタイルやリスク許容度に応じた債券を選ぶことが成功への鍵となります。
格付けはあくまで信用度の相対的な位置づけを示すものであり、絶対的な保証ではありません。
複数の格付け会社の評価を参考にし、発行体の財務状況を詳しく調査することで、より正確な投資判断が可能となります。
分散投資を心掛け、自分のリスク許容度を考慮しながら、賢明な債券投資を行いましょう。
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