「え、また上がるの?」住宅ローンの通知に思わず固まる朝
先日、相談者の方からこんな声が。
「銀行からのお知らせメールを開いて、思わず画面を二度見しました。どうしたらいいっでしょうか。」
「変動金利の適用金利が変更になります」
そこに記載されていた数字は、以前には想像もしなかった水準でした。
子育て中のご家庭なら、同じような経験をされている方も多いのではないでしょうか。
スーパーに行けば食品の値上がりを実感し、光熱費の明細を見て溜め息をつき、そして今度は住宅ローンまで…。
「いったい、家計のどこを削ればいいんだろう」――
そんな漠然とした不安を抱えながら、毎日を過ごしている方へ。
今回は、FP(ファイナンシャルプランナー)の資格を持つ筆者が、金利上昇時代の家計見直し術を、実体験も交えながらお伝えします。
問題の本質:「なんとなく節約」では追いつかない時代になった
2026年、日本の家計を取り巻く環境は大きく変わっています。
日銀は2025年末に政策金利を0.75%に引き上げ、これは1995年以来約30年ぶりの高水準でした。
さらに、2026年6月の金融政策決定会合において、政策金利を0.75%程度から1.0%程度へ引き上げる利上げを決定しました。
住宅ローンの関係では、フラット35の最低金利 が3.21%と上昇し、現行の制度となった2017年10月以降で過去最高水準となりました。
同時に物価高は続いており、ある調査では「物価高への不安」が48.4%と、あらゆる生活不安の中で断トツ1位となっています。
かつては「ちょっとコーヒーを自分で淹れれば節約になる」という時代でした。
でも今は違います。
固定費が構造的に上がっている局面では、小さな節約の積み重ねだけでは、家計の黒字化が追いつかないのです。
必要なのは、家計全体を「設計し直す」という発想の転換です。
なぜ子育て世帯の家計は特に苦しいのか?3つの構造的な原因
原因①:住宅ローンの返済額が「見えない形」で増えている
変動金利型の住宅ローンを利用している方の多くは「5年ルール」「125%ルール」によって、毎月の返済額がすぐに増えないように設計されています。
しかし、これは、見かけ上の安心感に過ぎません。
実際には、毎月の返済のうち元本に充てられる割合が減り、利息ばかりを払い続ける状態になっていることがあります。
原因②:教育費と生活費の「ダブルの上昇」が家計を圧迫
30〜40代の子育て世帯は、住宅ローンと教育費が重なる「家計のピーク期」にあります。
文部科学省の調査では、子ども1人を大学まで育てるのにかかる費用は、公立で約1,000万円、私立では2,200万円以上とも言われています。
そこに物価高が直撃しています。
給食費、習い事の月謝、塾代、学校の教材費――
これらはすべて少しずつ値上がりしており、気づけば教育関連の月間支出が数万円単位で膨らんでいるご家庭も少なくありません。
原因③:「もらえるお金」を見落としている
家計が苦しい理由の一つに、「受け取れるはずの給付金や支援制度を知らずに損している」ことがあります。
2026年は子育て支援が史上最大規模で拡充される年でもあります。
こども誰でも通園制度の全国展開、私立高校の授業料無償化の拡大、出産費用の実質無償化など、活用できる制度が増えています。
「申請しなければもらえない」のが支援制度の落とし穴。
知らないだけで、年間数十万円の差がつくこともあります。
家計を守る3つの見直しステップ
ステップ1:住宅ローンを「今すぐ」見直す
まず取り組んでほしいのが、住宅ローンの現状確認です。
以下の3点をチェックしてみてください。
- 現在の金利タイプ(変動・固定・ミックス)と適用金利
- 残高と残り返済期間
- 他の金融機関への借り換えシミュレーション結果
借り換えによって総返済額が100万〜200万円以上減るケースも珍しくありません。
「手続きが面倒」という気持ちはよく分かりますが、例えば、当室の相談者は借り換えによって月々の返済が1.5万円減り、そのぶんを学資保険の保険料に回せるようになったと話してくれました。
まずは銀行の無料相談やネットの借り換えシミュレーターを使って、現状把握から始めましょう。
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ステップ2:固定費を「ゼロベース」で棚卸しする
節約というと食費や娯楽費を真っ先に削ろうとしがちですが、効果が大きいのは固定費です。
毎月自動的に引き落とされるものを一覧化してみてください。
- スマホ代:格安SIMへの乗り換えで月5,000〜10,000円の節約も
- 保険料:不要な特約が付いていないか、子どもの成長に合わせて見直しを
- サブスクリプション:動画、音楽、アプリなど使っていないサービスを解約
- 車関連費:駐車場代、ガソリン、車検費用の見直し
当室でも各種節約関係の記事を掲載していますので、参考にしてください。


我が家でも固定費の棚卸しをしたとき、使っていないフィットネスアプリと家族のスマホプランの見直しだけで、月2万円近く削減できました。
固定費の削減は、一度やれば毎月ずっと効果が続く点が最大のメリットです。
ステップ3:「もらえるお金」を全部受け取る
2026年から大きく変わる子育て支援制度を確認し、申請漏れがないかチェックしましょう(リンク先に詳細な説明があります)。
- こども誰でも通園制度:0歳6ヶ月〜3歳未満の子どもが月最大10時間、就労不問で保育所等を利用可能に(2026年度全国展開)
- 私立高校授業料無償化:所得制限が緩和・撤廃された都道府県も増加。お住まいの自治体の最新情報を確認を
- 出産費用の無償化:出産育児一時金の拡充に加え、一部自治体では追加補助も
- 物価高対策給付金:住民税非課税世帯や子育て世帯を対象とした給付金が継続中。自治体の窓口やホームページを要チェック
「自分は対象じゃないだろう」と思い込まず、まずは市区町村の子育て支援窓口やホームページで確認することが大切です。
今日からできる具体アクション3つ
「やらなきゃ」と思いながら先送りしてしまいがちなお金の見直し。
まず小さな一歩を踏み出すために、今日できることを3つに絞りました。
- 銀行のアプリで住宅ローンの残高と金利を確認する(所要時間:5分)
- 固定費の引き落としリストをまとめる(所要時間:15分)
- 住んでいる市区町村の「子育て支援」ページをブックマークする(所要時間:3分)
完璧な家計改善計画を立てようとすると、最初の一歩が重くなります。
まず「現状を知る」だけでいい。
それだけで、次の行動が自然と見えてきます。
まとめ:金利上昇の時代こそ、家計の「設計力」が問われる
住宅ローン金利の上昇、物価高、教育費の増大――子育て世帯を取り巻く家計の逆風は、2026年も続いています。
しかし、正しい情報と適切な対策があれば、必ず突破口は開けます。
- 住宅ローンを今すぐ見直す(借り換えシミュレーションをする)
- 固定費をゼロベースで棚卸しする(スマホ・保険・サブスクから)
- 2026年の子育て支援制度を確認し、もれなく受け取る
お金の不安は、「知らないこと」「先送りすること」から生まれます。
一つひとつ確認していくことで、必ず家計は変わります。難しく考えず、今日の小さな一歩から始めてみてください。
何かご不明な点や、もっと詳しく知りたいことがあれば、ぜひお問い合わせください。一緒に考えましょう。
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